市街化調整区域について
さらに、市街化調整区域は、都市開発が制限されるため、その地域のインフラ整備が遅れることがあります。そのため、市街化調整区域にある土地や家を購入する際には、周辺のインフラ整備状況を確認することも重要です。
以上のように、市街化調整区域にある土地や家を購入する際には、様々な点を考慮する必要があります。
もう少し、簡単な表現をさせて頂くと、稲沢市は都市計画法により市街化区域と市街化調整区域に線引きされています。これは、法律に基づいた区分けですので土地所有者さんが変えようと思って変えられるものではないのです。市街化調整区域は、そもそも建築物の建築がNGなエリアの為、ライフラインの整備が遅れている所が多く土地や建物が売りづらいエリアと考えられる。ということになります。
市街化調整区域が売りづらい理由
もう少し、市街化調整区域が売りづらい理由を考えてみます。
①建築には許可が必要
市街化調整区域は、都市計画法に基づいて設定される地域で、市街地の拡大を抑制することを目的としています。そのため、市街化調整区域には、建築物の建設や改築に関する法律上の制限が多く存在し、不動産価格に影響を与えることがあります。
市街化調整区域で家を建てる場合、自治体からの開発許可や建築許可が必要です。また、建て替えも同様です。基本的に、都市計画法に適合する建築物以外は認められません。
具体的には、山林や水田などの未整備の土地を住宅用の土地にするための宅地整備工事のことを開発行為といい、この行為の許可を開発許可といいます。また、すでに家が建てられているなどの理由で開発行為は不要ですが、新築を立て直したり、リフォームする場合は建築許可が必要になります。
都市計画法で建築を認められる建物は、農業や林業、漁業を営む人々が建てる建物などに制限されています。これらの制限があるため、市街化調整区域では土地や家の価格が安くなることがあります。
②金融機関の融資が通りづらい
住宅ローンは、返済が困難になった場合のために、土地と建物を担保に借りることができます。しかし、市街化調整区域では、建築に様々な制限があるため、担保価値が低くなることがあります。そのため、金融機関は市街化調整区域の不動産の住宅ローン融資に消極的です。
そのため、市街化調整区域の不動産が安くても、資金をある程度用意できる買主でなければ審査が通らないこともあります。これにより、売主の立場から見ると買い手が減り、結果として売れにくくなることがあります。
③負担がかかる、手続きが面倒
市街化調整区域は、市街化を抑制する地域であるため、行政は水道・電気・ガスなどのインフラ整備を積極的に行っていません。そのため、電気が届いていなければ自己負担で敷設しなければならないことがあります。また、ガスは都市ガスではなくプロパン、上水道はあっても下水道整備されていないところも多く、下水道ではなく浄化槽の時点で敬遠されるケースもあります。
土地を売る場合でも家を売る場合でも、新築建物を建てたい買主や既存の家をリノベーションを自由にしたい買主は、開発許可や建築許可を受けられるか確認する必要があります。その面倒さと許可を受けられるかどうかの不確実さが市場価値を下げています。
また、購入してから将来的に売却することを考えると、買主にメリットが少ないため、市街化調整区域にある家は売却が難しいのが現実です。そのために需要も少なく、価格が下がりやすい傾向にあります。
【地目別】
①既存宅地の場合
ご所有の土地が既存宅地に該当する場合は、なんのご心配もいりません。売却物件として適切な価格設定であれば十分売却できます。既存宅地とは、市街化調整区域になる前から宅地であって、継続して宅地として利用されている土地です。この既存宅地であれば、問題なく売却可能です。
だれでも住宅の建築ができる土地ですから自信を持って販売できます!
②新宅地の場合
残念ながら都市計画区域の線引き後に宅地になった土地を新宅地と
呼んでいます。
新宅地に建築をする場合は、一定の要件が必要になります。
現在、新宅地に住宅が建っている場合は、是非用途変更にチャレンジしたいのでどんなに古くても絶対に解体しないでください!
市街化調整区域を売りたい、または購入したい時はいつでもご相談ください!!